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FilmMaker Ishikawa Shingo

「蘇りの恋」「カササギの食卓」「出発の時間」「あさごはん」などの映画監督、石川真吾のブログです。

桜桃とタンポポ

とあるドラマの編集ラッシュ。プロデューサーに「自主映画かよ」と褒められた。あはは言い訳したかないけど、脚本も役者も芝居も酷いし、おれは二日前に急遽、編集やってくれと頼まれて徹夜で突貫工事したんだからしょうがないじゃないのよ。やってらんないので今日は無理矢理休んだ。ついでここ最近見た映画の感想も。

「空気人形」是枝裕和

おっぱい賞。たいへんありがたいペ・ドゥナのおっぱいを拝見するためだけの映画。問題は多いが、しかし勃起しつつも泣いた。

「リミッツ・オブ・コントロール」ジム・ジャームッシュ

これはひでえ。退屈なのは覚悟してたけど、あんな幼稚な陰謀論で何かを語った気になられても。

「アトム」デヴィッド・バワーズ

先日、知人の結婚式に出席したらどういうわけか手塚眞氏がおり、その日はアトムの公開初日で、上戸彩との舞台挨拶を断ってまで式に出席したのだという。後で調べたら、映画は手塚プロも出資していおり、かつ氏はアトムの宣伝プロデューサーだった。乾杯の音頭を取りつつもちゃっかり宣伝しまくっていた。字幕版で見たのだけど、これ「鉄腕アトム」じゃなく、「アストロボーイ」だねやっぱり。手塚治虫オマージュは画面のいたるところで散見できるけど、原作特有の悲劇感や悲壮感はきれいに消毒された、しっかり普通のハリウッド製ヒーロー映画になっていた。画面では「アストロ」と呼ばれ、字幕では「アトム」と表示される違和感。こんなんならアトムじゃなくてもいいだろ。ロボットの悲哀は「A.I.」の方が徹底してたし、原作オマージュならアトムの主題歌をアレンジするくらいの心遣いも見せてほしかった。昨年ナンバーワンの「スピードレーサー」くらいに。しかしアメリカのCG映画は「WALL・E/ウォーリー」もそうだけど、ガラクタだらけの廃墟を描かせると上手いのはなんでなんだろう。

ヴィヨンの妻根岸吉太郎

古風なくらいしっかりと撮られている日本映画でした。原作からの膨らませ方が上手く、流石の田中陽造脚本。上映後に「お手本にしなきゃ」と女性観客が言っていたけど、現在の観客にもきちんと届くようなアレンジがされている。今年ヒットしたものは「手を握る」ことがキーになるものが多かった(1Q84エヴァ破、サマーウォーズ)気がする。まあありふれた動作だからこれを同時代性とか言うのも考えすぎな気がするけど。俳優陣は全員たいへんすばらしく、妻夫木聡氏は何歳になっても童貞役だけをやり続けていただきたい。

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