FilmMaker Ishikawa Shingo

「Hairs」「Food 2.0」「スティグマ-STIGMA-」「裸で汁を出すだけの簡単なお仕事です。」「ラジオスターの奇跡」「蘇りの恋」「カササギの食卓」「出発の時間」などの映画監督、石川真吾のブログです。

スポーツは人種を超える。とは言うけれど

カメラマンの江口の紹介で、とあるスポーツイベントの撮影をしてきた。アジア圏8ヶ国の選手が日本でバトミントンと卓球の試合をやるという主旨だ。で僕はインドネシアジャカルタの選手たちを取材したのであるが、とにかくインドネシア人はガタイがいい。そしてバネがある。日本人選手はちっこくて身体が硬い感じがした。勝負しても相手にならなかった。練習試合に勝利したジャカルタの女性選手(14歳)に日本人選手はどうだった?と質問したところ、「弱いけど、カワイイ❤️」って答えてた(笑)なんじゃそりゃ。インドネシア人はムスリムだ。僕はムスリムに初めて会った。昼食の弁当はしっかりハラール認証のされたナシゴレンだった。中島らもの「水に似た感情」という小説を読んで以来、むしょうにバリに行きたいと思っていたので今日の出会いもなにか運命的なものを感じたのである。バリ島の世界観は「山が最も清浄な地で、平地が人間に住むところ、海が最も不浄な場所」なんだそうだ。このシンプルな世界観は割と僕の身体感覚に合う。お寺に行って、占いを受けたい。呪術が色濃く残る土地で、「ホンモノ」に会ってみたい。8ヶ国の選手たちを眺めていて、日本人がいちばん身体が貧相だなと思った。ロシアから来た選手陣なんかは宗教上の理由で肉も魚も卵も食べれないという徹底したベジタリアンだったのだが、身体はめちゃめちゃデカかった。腕なんて丸太くらいあった。こんな連中とパワーで戦ったら日本人は勝てねえよな、などと思った。もちろん彼らは各国を代表してきているわけだからとびきりの精鋭なんだろう。所得も高いに違いない。インド人のチームの監督なんてみんな金色のApple Watchをつけていたもの(笑)

水に似た感情 (集英社文庫)

水に似た感情 (集英社文庫)