FilmMaker Ishikawa Shingo

「蘇りの恋」「カササギの食卓」「出発の時間」「あさごはん」などの映画監督、石川真吾のブログです。

人生に絶望したら『夜と霧』を読みなさい

〈わたしたちは、おそらくこれまでのどの時代の人間も知らなかった「人間」を知った。では、この人間とはなにものか。人間とは、人間とはなにかをつねに決定する存在だ。人間とは、ガス室を発明した存在だ。しかし同時に、ガス室に入っても毅然として祈りのことばを口にする存在でもあるのだ〉

ヴィクトール・E・フランクル

夜と霧 新版

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アラン・レネが監督した32分のドキュメンタリーの『夜と霧』もある。フランクルと同じくアウシュビッツ強制収容所を題材にしている。衝撃的で絶望的な気分になる傑作だ。人類がどこまで愚かで残酷なものなのか、たった32分で体験できる。戦争を始めたい政治家、愛を忘れたハードワーカー、人生に絶望して自殺を考えた人、みんなこれを観ろ。もう一度言う。観ろ。骨と皮だけになった遺体が山をなす穴に、またつぎつぎと死体が投げ込まれる……。髪で作った服、人間の脂肪で作られた石鹸。命のたいせつさが実感できるだろう。さらに衝撃的なのは「トイレ」である!こればかりは言葉にできない。あまりに汚くて。言葉にならない。映像を観てください。きっと…言葉にできない……ラーラーラー ララ〜ラーララーララーラララーラー(小田和正)

夜と霧 HDマスター [DVD]

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戦後、フランクルは「人生はどんな状況でも意味がある」と説き、生きがいを見つけられずに悩む人たちにメッセージを発し続けました。彼が残した言葉は、先が見えない不安の中に生きる今の私たちにとって、良き指針となるはずです。
収容所という絶望的な環境の中で希望を失わなかった人たちの姿から、人間の“生きる意味”とは何なのかを探ります。そして苦境に陥った時の“希望”の持ち方について考えていきます。名著14 フランクル『夜と霧』:100分 de 名著

 

フランクルの思想はいまを生きる思想であり、アドラー(嫌われる勇気)とも 通づる、普遍的な「祈り」を感じさせる思想である。「それでも人生にイエス」と言うのは金持ちのボンクラ息子でも言える軽いことばです。しかしフランクル強制収容所で妻も子供も殺され命からがら絶望のなか終戦を迎えたのです。そのうえで「それでも人生にイエス」と言うのです。人生に絶望したら『夜と霧』を読んでみてください。じつは、ユーモアたっぷりで読みやすい本です。読んでも絶望が晴れないなら精神科に行きましょう。精神科やメンタルクリニックに入る勇気や、医者への相談の仕方には僕なりの細かいテクニックがあるのでいずれ書きますね。薬もすぐ処方してくれるでしょう。しかし薬だけでなく、人間の心の支えには本も必要です。

とにかく死ぬな、生きろ、精一杯いまを生きろ。人間いつ死ぬか分からん。



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