桜桃とタンポポ
とあるドラマの編集ラッシュ。プロデューサーに「自主映画かよ」と褒められた。あはは言い訳したかないけど、脚本も役者も芝居も酷いし、おれは二日前に急遽、編集やってくれと頼まれて徹夜で突貫工事したんだからしょうがないじゃないのよ。やってらんないので今日は無理矢理休んだ。ついでここ最近見た映画の感想も。
「リミッツ・オブ・コントロール」ジム・ジャームッシュ
これはひでえ。退屈なのは覚悟してたけど、あんな幼稚な陰謀論で何かを語った気になられても。
「アトム」デヴィッド・バワーズ
先日、知人の結婚式に出席したらどういうわけか手塚眞氏がおり、その日はアトムの公開初日で、上戸彩との舞台挨拶を断ってまで式に出席したのだという。後で調べたら、映画は手塚プロも出資していおり、かつ氏はアトムの宣伝プロデューサーだった。乾杯の音頭を取りつつもちゃっかり宣伝しまくっていた。字幕版で見たのだけど、これ「鉄腕アトム」じゃなく、「アストロボーイ」だねやっぱり。手塚治虫オマージュは画面のいたるところで散見できるけど、原作特有の悲劇感や悲壮感はきれいに消毒された、しっかり普通のハリウッド製ヒーロー映画になっていた。画面では「アストロ」と呼ばれ、字幕では「アトム」と表示される違和感。こんなんならアトムじゃなくてもいいだろ。ロボットの悲哀は「A.I.」の方が徹底してたし、原作オマージュならアトムの主題歌をアレンジするくらいの心遣いも見せてほしかった。昨年ナンバーワンの「スピードレーサー」くらいに。しかしアメリカのCG映画は「WALL・E/ウォーリー」もそうだけど、ガラクタだらけの廃墟を描かせると上手いのはなんでなんだろう。